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no.008 ★★★石垣島トライアスロン完走記  2002.5.19  by 与那国

 石垣空港に降り立つと、いつもはむっとした南国の空気に包まれるのですが、その日は雨のせいもあり、ひんやりとしていました。沖縄、特に八重山地方が大好きなので、ここへはもう何回となく訪れていて、いつもはそのまま離島へ渡ってしまうのですが、今回は石垣島トライアスロンへ出場するのでこのままこの島で過ごします。ターンテーブルへ進んでいくと、いつものように石垣在住の友人が出迎えてくれ、荷物をピックアップしてそのまま彼女の家へ直行です。今日は移動日なので他に予定もなく、雨なのでドライブするでもなく、暫く休んでからそのまま繁華街へと繰り出しました。明日は飲めないからと軽くアルコールを入れて家路に着きました。

 そして翌日、今日は諸手続きと開会式の日です。受付は9時からだったのですが、私は少し早めに会場に到着しました。早いといっても8時40分位だったのですが、まだほとんど人はいないし、受付のテントも設営されていませんでした。さすが八重山はのんびりしているな〜なんてことを思いながら、私もそのへんをぶらぶらしていました。そして受付が始まると真っ先にバイクケースを受け取り、組立を開始しました。のんびりとバイクケースを開け、去年神野さんに教えて頂いたことを思い出しながら、組み立てていましたが、ハンドルを固定する時になって、レンチを回せど回せど締まらないことに気がつきました。すると隣でバイクを組み立てていた方が、心配に思ったのか声をかけてくれ、私の手元をのぞき、「部品が足らないからこれでは締まらないよ」とのこと。言われて覗いてみると、確かに中には何も入ってないし、ハンドルの方にもネジしかなく締まらないのは当たり前のことでした。ここで初めて部品を無くしたらしいことに気付き、焦りまくって神野さんに電話しましたが、結局そそっかしい私のミスであることが判明。自分のそそっかしさとアホさ加減にうんざりしながらも気を取り直して組立を行いました。そのあとは順調にバイクも完成し、検車、受付、開会式を済ませて友人宅へ帰りました。

 そしていよいよ大会当日、8時スタートなので3時半に起床し、食事を済ませて準備を整え、6時に会場へ向かいました。最終登録を済ませ、トランジットエリアで準備を始め、そうこうしているうちにすぐに入水チェックの時間になり、ウエットスーツを着て漁港に向かいました。水に入ってみると、水の色は南国のきれいなブルーなのですが、漁港のせいか透明度は驚くほど悪く、水底にいるダイバーがかろうじて見える程度のものでした。しかし、海はべた凪、風はほとんどなし、天気が良すぎることを除けばとても良いコンディションでした。そしていよいよスタートの時間がせまってきました。

 ウエーブスタートで、私は4番目のスタートです。ロープの後ろで待っている間、前にいる70半ば位の男性が、このレースで121レース目だけど、いつもいつもスタート前は緊張するよとおっしゃっているのを聞き、121レースはすごいけど、それ以上にいくつになってもできるトライアスロンという競技の魅力にあらためて感動しました。ちなみに今大会の最高齢者は79歳の男性で、連続15回出場だそうです。そのうちに自分のスタートになり、いきなり前にいるおじさんがすべって転んだのでびっくりしましたが、大丈夫そうだったので、一緒に入水しました。水温も高く気持ちよく泳いでゆけそうです。私には得意種目なんてものはありませんが、その中でもスイムが一際苦手です。なので、速く泳ごうなんてことはこれっぽっちも考えず、ゆったり気持ちよく泳ぐことを心がけました。

 そして次はバイクです。石垣島のバイクコースは最初の10kmが平地、中間20kmがアップダウン、最後の10kmがまた平地です。意外かもしれませんが、石垣島には沖縄県最高峰の於茂登山という標高526mの山があり、内部は結構アップダウンがあるのです。しかし、最初の10kmが平らなおかげで、走り出しは軽やかです。そして次第に登りが増え、登り終えると下り、その繰り返しが続きます。私はアップダウンが嫌いなのですが、毎週勝尾寺で練習しているガナスの人達にとっては、何の問題もないアップダウンだと思います。そして景色が次第に山からサトウキビ畑へと変化していき、また海沿いの道に帰ってきます。全体を通して景色も良く大変気持ちの良いコースです。最後に市街地へ帰ってきてランへと移っていきます。

 ランコースは特にアップダウンもなく、たんたんと自分のペースで走れるコースです。沿道の人達がたくさん応援してくれ、笑顔でそれに応えたり、手を出してくる小学生に応えたりしながら走りました。ホテル日航の前には私設エイドが設置され、JTAに勤務している友人もボランティアで活躍していました。ハンドマイクで名指しの応援もしてもらい、気分上々でその前を通り抜けました。そして、8km地点では見知らぬおじさんが「おいしいビールが待ってるさ〜」とみんなに励ましの言葉をかけていました。そのことばでにわかにビールのことを思い出して私も顔がほころびました。そしてゴール!!!目標タイムには届きませんでしたがとても楽しいレースでした。

 レースが終わると、午後からのワールドカップ観戦のため急いでバイクをかたづけ一度友人宅に帰ってシャワーを浴び、再び会場に戻ってきました。残念ながら女子はゴールしか見られませんでしたが、男子は全レース観戦することができました。トップクラスのレース観戦なんて、オリンピックをテレビで見たくらいのものだったので、あまりの迫力に感激しました。スイムはみんな信じられないタイムで上がってきて、しかも上がると同時にまるで50m走のように走って行きます。そしてトランジット。トランジットエリアは手を伸ばせばバイクが触れる距離にまでフェンスが迫っていて、まさにその場所から観戦しました。選手の汗のしぶきもかかる距離です。とにかくすごいのひとことにつきます。私のトランジットはなんなのか?と思うほどのスピードです。特にバイクからランへのトランジットがすごい。トランジットというより、バイクを投げ捨て、ヘルメットを投げ捨て、そして走っていくといった感じです。しかもバイク終了時、1名以外はみんな第一集団として戻って来たので、ものの5秒から10秒でトランジットエリアに入って来たと思ったら去っていってしまいました。そして、勝負はすべてランで決まりました。完走目標の私とは違い、皆ランキングがかかっているので最後100mでの勝負が壮絶でした。どの選手も後ろを気にしながらラスト100mを走り抜けてゴールしていきました。特に3位と4位の差はわずか1秒で、4位の選手はインタビューでも悔しさを語っていました。初めてのレース観戦はとても興味深く、特にトランジットシーンは忘れることができません。自分もレースに出て、ワールドカップも観戦できる1回で2度おいしい石垣島大会です。皆さんもどうですか?

八重山地方大好きの私にとっては、ぜひともお勧めの大会です。リレーでの参加もあり、ちょっとトライアスロンに興味のある家族や友人も気軽に参加できるアットホームな大会なので、来年参加してみてはいかがですか。